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2009-05-27 04:00:42あと1012日目は神山典士「キャラメル・ばらーど」と演劇談義
- カテゴリタグ: 読書レビュー 演劇談義
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神山典士/キャラメル・ばらーど(TOKYO FM 出版)
守本一夫『キャラメルミラクル』を読み終えて(あと1020日目は守本一夫「キャラメルミラクル」と演劇談義参照)、私が欲しかった情報はもっと深いところにある、とどこか物足りなさを感じていました。
小劇団運営(キャラメルボックスは動員ではもはや小劇団とは言えませんが)の成功の秘訣は何なのか。もっとキャラメルボックスの舞台裏、製作サイドのエピソードを知り得たい。
ビジネスの場に立つことになった今だからこそ、演劇にのめり込んでいた当時それほど深く関心をもっていなかった小演劇界のサクセスストーリーが輝いて映る。
たまたま古本屋で見つけた『キャラメルミラクル』で同劇団の“あらすじ”は押さえた。
さあ次は本編だ、とamazonを検索してピックアップした一冊が本作『キャラメル・ばらーど』です。
『キャラメルミラクル』が演劇初心者のライター主観で描かれた“取材本”だったのに対し、本作『キャラメル・ばらーど』は20周年の節目で変わらずに闘うキャラメルボックスの“ザ・ドキュメンタリー”という体裁。淡々とした文体は、読んでいてNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』を観ているかのよう。
それもそのはず、著者の神山氏は巻末紹介によれば、大竹しのぶやつかこうへい、前田日明、伊丹十三らの武勇伝を材とした『アウトロー』や、マネックス証券・松本大や清原和博の視点で個人闘争をテーマとした『組織に頼らず生きる』、明治の柔道家で後に海外でブラジリアン柔術の礎を築いた前田光世の人物伝『ライオンの夢―コンデ・コマ=前田光世伝』の著者としても有名なノンフィクション作家でした。
■キャラメル創成期と今、そして成井豊の人物像を描く
『キャラメルミラクル』は1999年、『キャラメル・ばらーど』は2005年刊行(いずれもTOKYOFM出版)。前者が『演劇集団キャラメルボックス』創立15周年の記念本だったのに対し、本作は20周年記念。
『キャラメルミラクル』で12万人と書かれていた年間動員は、本文によれば5年後には15万人と125%成長を遂げていました。
本作は6章立て。
2005年当時の新人メンバーの目を通して20周年を迎えたキャラメルボックスの奮闘を描きながら、劇団の20年史を織り交ぜつつ成井豊のルーツを小・中・高・大学~早稲田の演劇サークル「てあとろ’50」時代と辿っていく。
プロデューサー・加藤昌史の企画力や、本作のタイトルにも込められている『キャラメルばらーど』(後の『素敵なクリスマスのつくりかた』)と加藤との出会い、シアターモリエールとの蜜月など、他にも興味深いエピソードは散見されるが、著者が強く興味を抱いていたのは“演劇人・成井豊”ではないでしょうか。
神山氏が本作の焦点としているのは、成井豊のコンプレックスと、それを原動力とする芝居づくりへの飽くなき姿勢だと感じました。
中でも、キャラメルボックスの芝居を高校野球に例えて語る成井豊のインタビュー部分は興味深く、キャラメルボックスの作劇ポリシーを垣間見たような気がします。
■キャラメルボックス成功の秘訣収穫まであと一歩?
本作では、劇団創成期、80年代当時の小演劇界の風景も語られていて、アングラ時代~小演劇ブームの一端を知ることができたのは収穫です。
今後、神山氏の演劇に関する他の著作にもあたってみたいと思いました。
さて――。
成井豊と加藤昌史の作品作づくりにおける関係性は、スタジオジブリの宮崎駿と鈴木敏夫のそれと似ている――『キャラメルミラクル』を読んでいて感じたことでしたが、本作本文中でもそのまま指摘されていました。
ただ、著者が描こうとしているのは“人間”に寄っているため、プロデューサー・加藤昌史の手腕や、キャラメルボックスの戦略、成功に至る試行錯誤を本作から多く拾うことはできません。
それらを、加藤氏自身の著書『拍手という花束のために』から多く拾うことができると良いのですが…
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2009-05-26 07:40:55あと1013日目は「Oh! RADIO」
- カテゴリタグ: 音楽 FMラジオ
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5月9日、忌野清志郎の葬儀「青山ロックン・ロール・ショー」の出棺時に流された遺作『Oh! RADIO』が、6月17日にシングルリリースされるそうですね。
amazonでも予約受付を開始していました。
相変わらずTVをほとんど観ず、特に忌野清志郎のファンでもなかった(よくフジロックに出ていたけれどステージには足を運ばなかったなあ…生で観ておけば良かったなあ、という感慨はあります)のでニュースを追いかけていなかったため、この曲の存在を忘れかけていました。
♪OH~ラジオ~ 聴かせておくれ この世界に愛と平和の歌を~
「あれ、どこかで聴いたことのある曲…」
昨日たまたま点けたTOKYOFMから流れた『Oh! RADIO』でしたが、清志郎の歌声でないことに気付いて先ほど色々と検索して調べてみました。
既にご存知の方は多いのでしょうが、そもそも『Oh! RADIO』は大阪のラジオ局「FM802」の春キャンペーン用に楽曲提供されたもので、歌っているのは「RADIO SOUL 20」、というスペシャルユニット。
コーラスも含めて歌っているメンバーは、スガシカオ、ボニーピンク、HYのHide・Izu・Shun、くるりの岸田繁、ROC K'ATRENCHの山森大輔、TRICERATOPSの和田唱、阿部真央の9名。
関西では清志郎が亡くなる前から同曲が流され、今ではヘビーローテーションだとか(もう東京でも耳にする機会は多くなっているのかもしれません)。
忌野清志郎版は、「RADIO SOUL 20」用に清志郎単独で制作されたデモテープをCD化するものだとか。
(葬儀で流されたのもこのデモテープ版ですね)
「凄くいいのができた!」と興奮気味に関係者に伝えた、といったエピソードがニュースサイトには書かれています。
6月17日発売の忌野清志郎版がファンと世間の注目を集めているのでしょうが、私の好きな邦楽アーティストが何名か参加している「RADIO SOUL 20」版が気になって仕方がない。欲しい!
清志郎版とは違って「RADIO SOUL 20」版のCD発売予定は決まっていないそうで、Docomoユーザーが抽選で着うたをゲットできるようですが…
きっと近く発売されることを願って、しばらくはYouTubeに投稿されたものでガマンするようにします。
★「RADIO SOUL 20」版のレコーディング日記や参加アーティストの音声コメントが聴けるFM802「ACCESS」サイトはこちら
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2009-05-25 21:49:42あと1014日目は恐竜型ヘッドライト
- カテゴリタグ: 恐竜 買い物
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昨晩、ガラクタ貿易上野店に行って写真の品を買いに行ってきました。
わざわざコレを買いに行った訳ではなく、以前お店に足を運んだ際に気になっていたコレがまだ陳列されていたので勢いで買ってしまった、という経緯です。
商品名は『ZOO LIGHT』。
この“恐竜グッズ”は何ぞやと思われるでしょうが、「恐竜型のヘッドライト」でございます。
恐竜のアタマについているのは頭に固定するためのバンドで、これをアタマにはめて暗がりで本を読みます。無理にこれで本を読まなくてもいいのですが、商品説明には小学生低学年の男の子が本を読んでいる写真がついています。他の用途としては「CAMPING」「SAFETY」という表記も。
▲こんな感じでアタマに装着して読書します
“読書”“恐竜”というキーワードに魅力を感じて、約半年越しの衝動買いをしてしまいました。
(そういうのは衝動買いとは言わない?)
さっそく昨晩試してみました。
寝室の電気を消して、恐竜の口を閉じるとライトが点灯する仕組みなのですが、点灯する際に「ギャオー」という泣き声を3回発します。隣で奥様から「うるさいし、それをアタマにはめている格好に笑いが止まらない」との苦情。
恐竜の下あごに並んだキバが影になり、小型のLEDライトが照らす範囲は思いのほか小さい。読む行を追うのにやや首を移動させないといけません。
▲写真ではわかりづらいですが、照射範囲は思っていたより狭い。
文庫本を読む分には支障がなさそうですが、雑誌やハードカバー本を読むにはちょっと辛い。
字面を読むには読めますが…目が悪くなりそう。
→ガラクタ貿易
→IQ HONG KONG社
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2009-05-24 23:58:25あと1015日目はモンゴル火鍋しゃぶしゃぶ「小尾羊(シャオウェイヤン)」
- カテゴリタグ: グルメ
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その昔、モンゴルの大軍が勅勒川一帯に遠征した際、ある博学多才な僧官が従軍していました。
彼は医学のみならず天体気象観測、戦術戦略にも精通していました。
そして、兵士の士気を高め、医療に尽くしたため、「神僧」と敬われていました。
「神僧」は秘伝の医学を研究し、これにモンゴル草原の特性を結びつけ、ある独特なスープを使った羊肉の鍋料理を作り、将兵たちに食べさせたのです。
この独特なスープで煮た羊肉の味は素晴らしく、また、滋養にも非常に富んだものでしたので、これを食した将兵は、心身とも病むことなく健康になり、戦場を万里駆けるも疲労を知らず、向かうところ敵なしとなったそうです。
このスープが、その後モンゴル大草原の牧畜民に伝えられ、千年来、「神湯」としてモンゴル民族に受け継がれてきたのです。
いきなり何の話を引っ張り出してきているのかというと、今回のエントリータイトルにあるモンゴル火鍋の店『小尾羊』のメニューに記されていた「小尾羊火鍋の由来」について。
文章は更に続く。
「兵士がかぶっていた兜が鍋、軍馬は炭、神僧とスープ、小さい尾の羊」。
私達が研究・開発する『小尾羊』は、勅勒川草原、父なる山々、母なる河畔、ゴビ砂漠など、重厚な歴史的文化をその中に留めています。
「小尾羊」火鍋が受け継いでいる“神湯”とは古くから伝えられている調理法をもととして、これに民間に伝えられている伝承を取り入れ、さらにチベット、漢方の食理論を結びつけて作られたものです。
▲これが“神湯”。3色のコントラストで、目にも舌にも楽しい。
親類縁者ではグルメで通っている奥様の両親から“鍋のおいしい店”として薦められていた同店の池袋店に、今日ようやく足を運びました。
モンゴルなのか中華なのか韓国料理店なのか、店内の雰囲気はその方面に疎い私には判然としませんでしたが、日曜晩で5割方の席が埋まっていたのは“やや盛況”と見受けられます。
店員さんの対応は迅速。
テーブルの上の呼び出しボタンを押すとすぐに来てくれます。
▲池袋店店内の中央には大テーブル(ホームページ参照)
▲個室席もあるようですね。
\2,980の三味薬膳スープしゃぶしゃぶ食べ放題コースをチョイス。
ラム肉・牛・豚・鶏の4種しゃぶしゃぶ肉に、鶏つみれ、野菜10種、二色麺(卵麺/クロレラ麺)、ライスがお変わり自由というもの。
▲“神湯”には約60種類の漢方薬、野草、調味料などが調合されてい。
ホームページによれば、赤いスープは『麻辣紅湯』(マーラーホンタン)といって「カプサイシンが新陳代謝を促し、脂肪燃焼、ダイエットに効果的」とのこと。これがとにかく辛い!
茶色がかったキノコ風味のスープが『ヘルシー山珍湯』(サンチンタン)で「生活慣習法の予防効果、ガン予防効果」がありとか。白いスープが『コラーゲン白湯』(パイタン)で「ふっくら、プルルン美肌効果」だそうです。
味はまあまあ、ですね。
安い食べ放題メニューを注文したために、おそらくは肉もあまり良いもののチョイスではなかったかと思われ。奥様の両親いわく「最高級ラム肉がとにかく美味い」とのこと。次回、財布にゆとりのある時にチャレンジします。
でもスープは滋養に良さそうだし、身体もしっかりと温まります。
今朝になってあれほど辛かった咳もおさまり、微熱で体調不良だった奥様も復調したとか。
モンゴル火鍋の効果あり?
今後も、体調が悪い時などに敢えて足を運びたいと思う一店でした。
★食べログの『小尾羊』池袋店のレビューページはこちら
★『小尾羊』のホームページはこちら。
ドメインが「syabusyabu.net」というところも強気だが、“全世界700店以上を展開する、本格薬膳蒙古火鍋しゃぶしゃぶ(モンゴル風しゃぶしゃぶ)の専門店”という規模もなかなかのもの。
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2009-05-24 23:54:27あと1016日目は「イヌのコスプレをしたウサギのような彼女」レポートその1
- カテゴリタグ: 観察レポート
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私には妻の他に、もうひとり最愛の女性がいる。
このレポートは、私が愛するコスプレイヤーである「彼女」の記録である。
彼女の名はイープル。
「イープル」とはデンマーク語で「りんご」を意味するチャーミングな名前だ。
その身体の色合いから「グラタン」という名前に決まりかけたが、妻の猛烈な反対を受けたことを覚えている。
さて、彼女のコスプレ癖について。
写真を見せた誰しもが、
「かわいいワンちゃんですね」
「これ、何ていう種類のイヌですか」
と口にする。
彼女はイヌではない。
イヌのコスプレをしているに過ぎない。
でも彼女のその愛らしい趣味を、妻を含めて誰も理解できないようだ。
参考までに彼女のコスプレ写真を掲載しておこう。
あまりにも世間様にイヌだイヌだといわれ続け、
なかば自棄になっていた彼女に救いの手をと、
ある年の年賀状に「イープルですヨロシクね」と紹介写真を載せた。
もちろんその年が戌年(イヌドシ)だったことはいうまでもない。
親戚一同には「イヌを飼っている」と認識されている。
折に触れて、この「イヌのコスプレをしたウサギのような彼女」との想い出や観察レポートを記していきたいと思う。
次回のレポートをお待ちあれ。
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2009-05-22 03:39:25あと1017日目は「ウォッチメン」
- カテゴリタグ: 映画レビュー
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WATCHMEN ウォッチメン
■観る前に読む――原作『WATCHMEN』に心酔
映画を観る前に原作コミックを読みました。
といって旧来の原作ファンではなく、映画本作の予告編を観て興味を持ち、ネットで調べているうちに翻訳コミックの改訂版リリースを知って即購入、原作の壮大なスケールと着想にやられてしまったクチです。
テリー・ギリアムやクエンティン・タランティーノなど名だたる監督が企画に乗り出したものの断念、最初の企画スタートから今回の映画公開まで紆余曲折23年の歳月がかかってしまった背景には、あのストーリーを一本の映画としてまとめきれるのかどうか、更には原作者のアラン・ムーアをして「コミックでしか表現できない作品をつくったから、映画化は絶対に無理」といわしめた世界観とコミック表現をどのように映像化するのか、といった壁が立ち塞がっていたとのこと。
後者については、今回、ザック・スナイダー監督の映像センスで見事にクリアされていました。
原作のイラストレーションを手がけたギボンズのコミックに倣って、コマ割の構図やキャラクター造形がほぼ忠実に再現され、ニクソン大統領統治下という架空の1985年、荒んだアメリカ都市部の舞台がしっかりと再現されていました。
問題は前者。
ネタバレになるので詳しくは説明できない“世界平和に導くための手段”や海賊物コミックのくだりを映像でどう表現するのだろうと期待を寄せていたのですが、あの“手段”は映画オリジナルに変えられ、原作のストーリテリングの軸になっていたニューススタンドの店主とコミックを読みふける少年とのシークエンスが割愛…。
■個人的には変更点に納得も、「コミックならではの表現」を痛感
原作と比べてあっさりと処理されてしまった感のある“世界平和に導くための手段”ですが、私個人としては納得。映画の尺を考えてのことでしょうが(それでも2時間43分)、海賊コミックにまつわるシークエンスをばっさりカットしたことで、原作の“手段”をそのまま使用する訳にはいかない。
その分、原作よりもクレバーかつスマートな着想による“手段”が用意されています(あくまで個人的な見解です)。
原作未読の奥様と鑑賞したのですが、いわく「展開が早すぎるし回想シーンばっかりで意味が分からない。説明不足だし未回収の伏線が多いように思う」と散々なコメント。時期的に『ダークナイト』や『アイアンマン』と比較されてしまうこともあってか、ネット上のレビューを見てまわっても一般の映画ファンにもあまりウケは良くない様子。
こちらは原作に惚れ込んでしまっているため、ほぼ原作通りのストーリー描写に違和感はなかったのですが、何かモノ足りなさというか消化不良感があったことは否めません。
原作では初代ナイトオウルが引退後に発表した自伝で語られる「ミニッツメン」だとか、ベトナム戦時下のニクソン体制や、ヒーローたちを追いやった「キーン条例」について等々、知れば知るほどに味わいが深くなる作品なだけに、むしろ映画ではなくTVドラマとしてシリーズ化した方が成功したのでは、とも。
つくづく原作の構成が素晴らしいことに気づかされました。
更には、彼らウォッチメンらヒーローの姿(映画の衣装・美術は秀逸)や台詞回しが映像化されたことで陳腐に映ったことに、コミックと映像ではこうも印象が違うのかと愕然。
ナイトオウルとシルクスペクターがオウルシップ内で性交渉するシーンは原作ではあっさりながら情緒的に描かれた名シーンでしたが、映画の中で80年代ソングをBGMにこのシーンが展開された時には、このまま原作通りのストーリーだったら「これはラジー賞ノミネートかも…」と余計な危惧を抱いたほど。
ここ数年日本でもマーベルヒーローズを中心にアメリカンコミックものがヒットしていますが、アメリカンコミックというサブカルチャーとベトナム戦時下という歴史的背景の薄い日本において、『ウォッチメン』のアンチヒーロー哲学はごく限られた層にしか響かないと痛感しました。
そもそも日本に置き換えたとして、「ウルトラマンと戦隊ヒーローが、太平洋戦争の戦時真っ只中で軍部と衝突しながら暗躍する物語」がどれだけウケるのか。
マニア度の高い作品と言わざるを得ません。
■DVD特典に期待大!
英語版の本家プロモーションサイトにはいくつかのサテライトサイトが存在します。
thenewfrontiersman.netはそのひとつ。
アクセスしてもらうと分かるのですが、ミニッツメンや初期ウォッチメン活躍時からキーン条例施行前後の、TV討論やニュース映像、国家機密文書や原作ではお馴染み「ニューフロンティアズマン」の表紙、VEIDT社の広告などが散りばめられています。
(映像作品はYoutubeに投稿されています)
映画館で購入した本作パンフレットにもDVD特典に関する以下の記述があります。
グラフィックノベルにあった「黒の船」にまつわるエピソードは、屋外セットに建てられたキオスクを中心に展開される。映画本編には反映されなかったが、今後リリースされるDVDの特典用映像として撮影済である。
どう考えても原作ファンしか喜びようのない特典ですが、上記の情報からもかなりのボリュームが期待できそうです。
このブログをエントリーした時点でDVDリリースの日時はまだ発表されていませんが、原作ファンはDVDを購入して再度鑑賞する日を心待ちにしなければ。
ウォッチメン [DVD]
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2009-05-21 23:58:35あと1018日目は「幻影師アイゼンハイム」
- カテゴリタグ: 映画レビュー
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エドワード・ノートン主演『幻影師アイゼンハイム』
ニコニコ動画に投稿されていた本作字幕版を見つけ、深夜眠い目をこすりながら鑑賞。
陪審員制度スタートをネタに、『十二人の怒れる男』や『12人の優しい日本人』の映画レビューを書こうと、登録しているDVDレンタルサービスや映画サイトをまわっていたところ、ニコニコ動画に投稿された本作へのリンクブログを見つけ、そのまま最後まで観入ってしまった。
■原作の脚色と、ポール・ジアマッティの好演が光る佳作
本作『幻影師アイゼンハイム』の原作は、ピューリッツァー賞作家・ミルハウザーの短編小説集『バーナム博物館』に収められた『幻影師、アイゼンハイム(原題:The Illusionist)』。
だが原作といっても、登場人物名と19世紀ウィーンという舞台、主人公アイゼンハイムの奇術ショーの数々のみを材料に大胆にアレンジされた別作品になっている。
そもそもミルハウザーには懐古主義で幻想・博覧気質の強いマニアックな作品が多く、原作も同様、アイゼンハイムが繰り出す奇術のみが幻想的に淡々と描かれている。
映画の中核となる階級社会を背景に繰り広げられる人物模様とラブストーリーは、監督・脚本のニール・バーガーの手によるものだ。
宝塚でもお馴染みのミュージカル『エリザベート』ファンの方には是非観て欲しいところだが、美貌の令嬢を王妃に迎え入れてハンガリー民衆の支持を得ようとする政略結婚や、王に反旗を翻した皇太子の悲しい顛末など、19世紀ウィーンの物語に造詣のある方には思わずニヤリとさせられる設定がチラホラ登場する。
同じ19世紀の奇術師をテーマにしたクリストファー・ノーラン監督作品『プレステージ』が奇術師同士の対決とトリック解明に焦点を当てていたのに対し、本作では奇術のトリックはほとんど明かされることはない。奇術師が提示する“幻想”のタネはただ想像するのみであるべき、というポリシーが通されているのが、鑑賞後の余韻とすがすがしさを生み出しているように感じた。
原作とは異なる物語だが、ニール・バーガーのセンスが光る良作に仕上がっている。
トリック解明や二転三転のサプライズを期待していると肩透かしをくらうのであろう、後からニコニコ動画視聴者のコメントを眺めると作品の評価が大きく二分しているのが見て取れる。
そんな中、評価が一致していたのが、アイゼンハイムと皇太子に挟まれて葛藤する警部を演じたポール・ジアマッティの名演。
アイゼンハイムを演じたエドワード・ノートンのシリアスな演技と数々のイリュージョン(指先をつかったマジックをかなり練習した?)も見ものだが、本作の要所要所がポール・ジアマッティの演技によって支えられていることは間違いない。
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2009-05-20 19:34:19あと1019日目は自動車保険をまだ検討中
- カテゴリタグ: 自動車保険
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自動車保険が週明けには切れるというのに、まだ決めかねていました。
今晩中に絞り込んで、明日には業者に問い合わせやら最終判断をしたいところ。
上記にバナーを貼っていますが、自動車保険の一括見積もりサービスに複数登録した結果メールで見積もりが届いたほか、この数日はいつになく郵便受けが盛況になってしまいました。
あいおい損保
アクサダイレクト
アドリック損保
アメリカンホーム・ダイレクト
SBI損保
セコム損保
ソニー損保
チューリッヒ
東京海上日動
ニッセイ同和損保
三井ダイレクト
上記11社で検討中です。
一括見積もりサービスで登録して、当日~数日のうちにメールで見積もり回答が届き、1週間のうちに郵送でも書類がちらほら。
今回期限が迫っているので、金額やロードサービス、補償/特約内容等のコストパフォーマンスで時間をかけず判断してしまう予定ですが、また一年後に向けてじっくり勉強していこうと思います。
競合サイトも多いですが、自動車保険をテーマにアフィリエイトサイトを地道に立ち上げてみようかと。
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2009-05-20 16:12:18あと1020日目は守本一夫「キャラメルミラクル」と演劇談義
- カテゴリタグ: 読書レビュー 演劇談義
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守本一夫/キャラメルミラクル―演劇集団キャラメルボックスの5000日(TOKYO FM 出版)
ここ数日、読書レビューが続いています。
これには理由がふたつあって、ひとつは本を読む時間が以前に比べて取りやすくなったこと。
ようするに未だ求職中の身でして、良くも悪くも、ちょっとした空き時間(?)を今まで書棚に積み上げていた未読本の消化にあてている訳です。
とはいえ、求職活動以外の数少ない仕事をきちんとこなしているのかというと甚だ疑問で、おそらくは“現実逃避”の結果でしょう。
理由のふたつ目は、ブログネタの選定が難しく、レビューものが得てして書きやすいなと実感していること。
読書や映画レビューはこれまで幾度となく書いていたこともあって筆が進みやすい。
いかにも第三者が読むに値しない個人的な日記をさらすのは得意ではなく、かといって大いに参考となるような教則ネタを書くとなると恐ろしく長文になるし時間もかかる。
1000文字程度のコラムを量産できると、本当は良いのでしょうね。
■10年前の有名劇団の隆盛と課題にふれて
さて本作『キャラメルミラクル』は、1999年に刊行された『演劇集団キャラメルボックス』の取材本です。
著者の守本氏は、演劇集団キャラメルボックスの役者・西川浩幸や菅野良一、プロデューサーである加藤昌史氏が出演した小田和正監督作品『緑の街』のメイキング本の取材・執筆をしたライターとのこと。その時の縁で、前述の加藤氏から指名を受けての出版社企画本のようです。
キャラメルボックスをご存じない方に説明すると、“NHKドラマ『大地の子』で注目され、最近もドラマに舞台に活躍する俳優・上川隆也が所属する小劇団”というのが、一般的に分かりやすいかと思われます(キャラメルボックスファンの「それだけじゃない!」の声が聞こえそうですが)。
年間12万人を動員していた当時のキャラメルボックスを取材し、ターニングポイントとなった演目やエピソード、所属役者・スタッフのインタビューから抽出された“キャラメルボックスのあゆみ”がコラム的に綴られています。
演劇業界の側面やビジネス観点は意図的に端折られているようで、著者・守本氏の視点と主観から「キャラメルボックスに関わる人々の情熱と奇跡のエピソード」が焦点となっています。そのため本作は、どのようにしたらキャラメルボックスのような劇団を作ることができるのか、または“キャラメルボックスの奇跡”発生させるための数値・装置は何か、という点を知りえる参考にはなりません。
代表作のひとつ『不思議なクリスマスのつくりかた』の上演台本(DVD商品はないみたいですね)とともに、キャラメルボックスを知るためのガイドライン本として購入されるのがオススメでしょう。少なくとも、演劇集団キャラメルボックスや演劇に興味のない方にとっては価値の薄い書籍だと思います。
作・演出家の成井豊の劇作に対する一徹なこだわり、演劇界にあって異質の存在であるプロデューサー・加藤昌史のパワー、劇団員の苦楽が、本作に描かれている骨子。自分たちや関係者、何より作品の力を信じることは、あらゆる小劇団にとって欠かすことのできない一要素だと思います。
本作のあとがき冒頭に、「奇跡が起きたのよ。起こらないと思っている人には絶対に起こらない奇跡が」という『サンタクロースが歌ってくれた』(私が最初に観たキャラメルボックス作品)劇中の台詞が紹介されていますが、私や演劇関係者が知りたいのは“奇跡の起こすための手立て”なんですよね。正解はないのでしょうが、どちらかというと演技表現に違和感があってアンチ・キャラメルボックスだった私も、あの作風でしっかりと劇団運営してきた同劇団の“手腕”にはあやかりたい。
■私と演劇のかかわりについて
かつての演劇仲間から公演サイトとWebサイト制作の依頼を請けているのですが、社会人経験を積んで改めて思うことは、“集客マーケティング”や“劇団・役者として売れたい”という観点が欠如している演劇人があまりに多い、ということ。ミュージシャンも同様。芸術活動でもあるので、売れることがすべてでないのは承知しています。
でも、そもそも資産を持っていたりパトロンを得ないことには、活動を続けていくことに限界が生じてしまいます(私が語れることではないのですが)。
キャラメルボックスの足元にも及びませんが、かくいう私も実は“演劇人”のひとりでした。
憧れのひとつだった本多劇場の舞台(大人数参加の企画公演)に立ったのを締めくくりに、私が舞台役者というカテゴリから足を洗ったのが2003年。
あれから6年が経ちました。
「劇団社会人の所属役者になりました」と当時の芝居仲間に言って回っていましたが、会社組織に属することと劇団に属することは似ているという持論があります。
役(役職や肩書き)を与えられ、演出家(上司や経営者)の求めていることを表現する。ときにアドリブを交えて難局を乗り切って、お客様(エンドユーザーや顧客)に感動(共感や信頼感、ファン意識)を与える。
舞台役者をしていた過去があったから乗り切ることができたビジネスの局面は数知れず、「舞台役者で苦労した者はビジネスでもモノになる」という信条を得ています。
演劇人的ビジネスマインドのススメ――近く続きものコラムとしてまとめたいテーマです。
話が脇にそれましたが、本作を一読し、さっそくamazonで関連書籍を検索、『きゃらめる・バラード』『拍手という花束のために』を注文しました。
もう少し、“キャラメルボックスの奇跡”を探ってみたいと思います。
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2009-05-20 00:01:02あと1021日目は本多孝好「MOMENT」
- カテゴリタグ: ミステリ 読書レビュー
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本多孝好/MOMENT(集英社文庫)
■あらすじ ※裏表紙あらすじから抜粋
死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら……。
病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。
恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。
願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。
ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。
そこにある小さいけれど確かな希望――。静かに胸を打つ物語。
■本多作品の静謐な時間にパッケージされた、登場人物のそれぞれの死生観が魅力的
「ミステリ」を求めて購入するとハズレ感をくらう方も多いかもしれない。
大きなどんでん返しもなく、凝った仕掛けはありません。
ですが、北村薫や加納朋子、近藤 史恵など、創元推理文庫の連作ミステリ好きにはストライクな作品なのではないでしょうか?
“非ミステリ”と“恋愛モノ”と揶揄されることの多い本多作品においては、いくらかミステリ寄りの連作短編集。
『MISSING』『FINEDAYS』が好きな本多ファンにはちょっと物足りなく感じる向きがあるかもしれません。
先行する本多作品同様、どこか偏屈な主人公と、ひと癖ふた癖ある魅力的な女性キャラが登場し、ときにヒリヒリした静謐な時間を共有しています。
洒脱な台詞まわしや、リズム感ある文体も相変わらず。
物語もせつない。
病院の清掃員アルバイトをしている大学生が、病院のとある噂に巻き取られながら、入院患者の死生観や情念に触れる4編。
本作のレビューをネットサーフィンして回ったところ、女性患者が病院から日々留守番電話にメッセージを吹き込んでいる謎を追う『FIREFLY』が一番人気のようです。
私の一押しは、女子中学生から修学旅行先で出会った男性探しを頼まれる『WISH』。
いずれも女性キャラの行動や台詞が素敵です。
本作を読み終えて、改めて本多孝好自身について情報を仕入れようとググって集英社の『MOMENT』サイトを発見。
本多孝好ファンは既にチェックされている情報だとは思いますが、読者(ファン?)の応募2563通から選ばれた“願い”に本多孝好がサイト書き下ろし作品――もう一つの「MOMENT」を発表する、なんて特別企画やっていたんですね。
ヒロイン(?)の森野が軸となる『MOMENT』後日譚になっているので、本作で森野ファンになった諸兄必見です。