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TEXTとSTORYに埋もれて::あと1023日目は歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」
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2009-05-16 18:21:59
あと1023日目は歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」
歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」(文藝春秋)
hazakura.jpg

本格ミステリ・マスターズ版の帯カバーにある2004年度「このミステリがすごい!」第1位「本格ミステリ・ベスト10」第1位という受賞歴以外にも、週刊文春「推理小説ベスト10」2003年度第2位、第4回「本格ミステリ大賞」受賞、第57回「日本推理作家協会賞」受賞と、当時のミステリファンの話題をさらっていた評判作。
それだけに、本作をたまたま訪れた古本屋にて見つけて即座に購入した。

■あらすじ文藝春秋書誌ファイル・内容紹介から抜粋)
「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして──。


■一瞬で世界観が覆されるトリックに感嘆!

「葉桜の季節に君を想うということ」という、どことなく純文学の香りを漂わせる作品タイトル。
読み進めていく最初のうちは、このタイトルや一人称の地の文、キャラ設定などからハードボイルド臭を感じさせる。
元探偵の主人公と、悪徳商法に引っ掛かってしまったことから泥沼にはまり込んだ老女。大きくは2人の視点で物語が進行し、途中に主人公が探偵業を辞めるきっかけになった過去の凄惨な事件の顛末が挿入される。

援助交際や商売女と関係を重ねながら論じられる主人公の女性観、ありがちでややも大時代的な感の否めない探偵稼業・ヤクザ稼業の人物設定、それらハードボイルドっぽさは、どんでん返しとともに愛嬌たっぷりな物語に様変わりする点がすばらしい。
作品テーマは、“高齢化社会”と“偏見”、だろうか。特に後者が大きいように思う。

「本格ミステリ・マスターズ」の一作だが、少なくとも「本格」作品ではない。
ネタバレを恐れずに書くならば、「折原一」へのオマージュを感じさせる作品。
これは伏線だろうなという一文一文が、タネ明かしによって“笑い”に変わるあたりが秀逸。巻末の「補遺」も“ウケ狙い”に違いない。


■歌野晶午の入門作品としてオススメ

歌野作品に触れていない方には、ミステリ畑では名高い数々の賞を受賞しているという点もあって、本作をオススメしたい。
「本格ミステリ・マスターズ」版の巻末には、「スペシャル・インタビュー」と題された著者と解説者の対談があり、2003年3月末時点の「著作リスト」がついている点も優しい。
私自身は『ROMMY』で歌野晶午に出会い、家三部作を読まないままに「ガラス張りの誘拐」以降の歌野作品をいくつか読んできた。
作品によって作風や読後感が大きく異なるが、歌野作品は極端なハズレは少ないように思っている(異色作はいくつかあるが)。

なかでも、中田秀夫のサスペンス映画『カオス』(中谷美紀・萩原聖人主演)の原作『さらわれたい女』、400円文庫の短編傑作『生存者、一名』(短編集『そして名探偵は生まれた』再録)も併せてオススメしたい。

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